製菓用油脂、実はいろいろあるんです。

オイル、してますか?
※↑「してます。」て答えられてもちょっと戸惑うけどね。
※じゃあ何故聞いた。
シフォンケーキを始め、油分にバターではなく「油」を使うレシピってありますよね。
大体が「サラダ油」とか「太白ごま油」とかって書かれてると思うのですが、それ、その他の油でも代用できます。
代用どころか、違う油で作った方が美味しい事もしばしばあります。
※初心者の方でも作りやすいように大体「サラダ油」って書かれてある説。
でも、逆にどれでもいけるよ!って言われたら、迷いますよね。
※逆に指定される方が楽説。
というワケで、今回はお菓子作りに使う「油」の種類と、その使い道について、チェ〜ケラ☆
※カウントダウンAB。
※AB=油。な。
サラダ油、太白ごま油、オリーブオイル…お菓子作りに使う油種の違いと使い道。
まずそもそも、レシピに「サラダ油」と書かれていても、私はサラダ油を使いません。
※反逆者。か。
※あるいは反抗期。か。
何故なら、サラダ油は加熱する事で酸化しやすくなり、焼き菓子などの日が経ってからが美味しいお菓子に使うと、味や食感に影響するから。
さらに、サラダ油・太白ごま油・ココナッツオイルの3種を比べてみるとわかりやすいのですが

※左からサラダ油、太白ごま油、ココナッツオイル。の順。
※書いておいてよ。
サラダ油は独特の匂いがあります。
※そんなにキツくはないけど。
※でも油っぽい匂いがある。
※老舗の中華飯店みたいな匂いする。
よほど敏感でない限り、ハッキリとは気付かない程度ですが、お菓子作りを生業とする私としては、めっちゃ気になる匂い。
※「生業」って初めて使ったわ。
※一回使ってみたかってん。
※↑何に憧れてんねん。
そして見た目にも、ちょっと黄色っぽいのがちょっと気になる。
※神経質かよ。
なので、サラダ油はドーナツ等の揚げ物用にしか使いません。
※ドーナツ以外に何揚げるん。↑
お菓子作りに“使える”のは使えるけど、向き不向きで言うと、不向きかな。と。
※「俺・・・向いてないんかな・・」のやつか。
匂い、透明度、酸化劣敗の観点から見て、この中なら、やっぱり一番お菓子に向いてるのは、太白ごま油。
※ほぼ一択。
ですが、それ以外にも油で味の奥行きを出したい時、他に使う油もあります。
例えばココナッツオイル。
ココナッツオイルは、焼き菓子などに使って加熱調理しても、ほんのり香りが残ります。
※柔軟剤か。
なので、ココナッツ風味のお菓子や、ココナッツの香りをアクセントやポイントにしたい時は、いそいそとココナッツオイルを使います。
※「アクセント」と「ポイント」の違いを教えてください。
それから、おかず系の焼き菓子にはオリーブオイル。
※画像には入ってないんですが。
※写真〜には、映らない、美しさ〜が、あ〜る〜か〜ら〜♪
※とかじゃなくて。
※ちなみにBOSCO使ってます。
オリーブオイルって加熱する前は独特の匂いがありますが、加熱するとほとんど香りが飛ぶんです。
なら無味無臭の太白ごま油でいいんじゃない?と思われそうですが、“お料理”に近いものには、気分的にオリーブオイルが使いたくなるので。
※まさかの理由が「気分」だった時。
とはいえ、オリーブオイルは加熱で酸化しにくい油なので、一応理にはかなってます。
※後付け感がスゴい。
このように、油も用途と仕上がりと気分で、数種類を使い分けています。
※「気分」で天才感出すんやめて。
※そんなとこで誰も判断してないから。
酸化しやすい油と酸化しにくい油について。

だったら、私の大好物のあの油も使えるの!?
と思ったあなた!
※油に「大好物」があるのはちょっとオカシイですよ。
※↑そこじゃない。
代用しようとしているお好みの油が、酸化しやすい油か?酸化しにくい油か?を調べてから使いましょう。
・酸化しやすい油
サラダ油・ごま油(茶)・大豆油・コーン油・ひまわり油・亜麻仁油・えごま油 など
・酸化しにくい油
ココナッツオイル、太白ごま油・オリーブオイル・米油・菜種油 など
ちなみにバターは固形の油ですが、酸化しにくい油の部類に入ります。
これを参考に、お好みの油を使ってオリジナルの油菓子を作ってくださいね。
※「油菓子」ってなんかイヤ。
お菓子作りによく使う「太白ごま油」とは?

では、なぜ太白ごま油がお菓子作りによく使われるのでしょう?
太白ごま油とは、通常の(茶色い)ごま油が焙煎したゴマを使うのに対し、太白ごま油は生のゴマを絞って作ります。
※だから白いんだね。
焙煎せず作っているため、いわゆるごま油のクセのようなものがなく、色も透明。

華を近づけても、ほぼ臭いがありません。
※わたくし『鼻』の事は『華』って表現しますの。
※↑『トイレ行く』を『お花摘みに行く』ってゆー発想と同じ。
※黙って嗅げ。
色をつけたくないお菓子の場合は特に、透明って大事。
とまあ、通常のご家庭で使う焙煎したごま油からは想像できないほど、匂いも味も見た目も、超スッキリした油なのです。
※スッキリしてるからその他の材料の邪魔にならない。
※しかも油脂としての仕事もキッチリしてくれる。
※控えめエリートサラリーマン。か。
そういった理由で、パッケージにも書かれてある通り、太白ごま油はお菓子作りに最適。
素材の味を邪魔せず、お菓子を軽やかに仕上げる事ができます。
※それが、彼女が選ばれる理由。
※↑女性だったんですね。
ちなみに太白ごま油を使うお菓子のレシピで、代わりにサラダ油を使う事は可能っちゃ可能ですが
太白ごま油は火を通しても酸化しにくいので、高温で焼成する焼き菓子には、やっぱり太白ごま油がおススメです。
※油が酸化すると独特の匂いがするのでね。
※どんな匂い?って聞かれたらちょっとアレやねんけど・・。空気読んで。
サラダ油よりお値段は張りますが、その分ちゃんと効果があるので、使った事のない方はぜひ一度購入してみてください。
※太白ごま油販売員。か。
ちなみに使い道としては、私は主にシフォンケーキで使います。
あとは、溶かしバターの代用。
※そのまま同量で代用可。
※バターの香りが苦手な人向けやサラっと仕上げたい時。
それから、やった事はないけどスキンケアにも使えるらしい。
※↑ついに食べ物以外での使い道までお知らせし始めたぞ。
※その思考、プライドレス。
※プライスレス。みたいに言う。
お菓子に限らず汎用性が高いので、1本おうちにあると何かと使えます。
※おはようからおやすみまで。太白ごま油。
「太白ごま油」と性質が似ている「米油」との違いは?

太白ごま油と非常に性質が似ている油脂として、「米油」もあります。
※「コメアブラ」と読みます。
※↑万人が読めるわ。
米油の原料は、玄米を精米したときに発生する「米ぬか」から油を抽出、精製して作られます。
※でも米ぬかから採れる油の量が少ないから割と希少。
※だからちょっとお高い。
メーカーさんいわく、風味や香りにクセがなく、素材の旨みをいかす美味しい油で、酸化に強い油として知られており、お料理の美味しさが長持ちするとのこと。
とどこかで聞いた(たいはくごま油のときっぽい)のと激似の性質ですね。
※同じことを3回ぐらい言ってる気がするんだけど。
というワケで、そこにどんな違いがあるのか?見てみましょう。

左が米油(米)、右が太白ごま油(ゴマ)です。
※マステが油性ペンをはじくタイプのもので少し見えにくいですが、ご了承ください。
並べてみると、米油にほんのり色がついているのがわかります。
※ハーブティーぐらいの色づき具合い。
※何その例え。↑
逆に、太白ごま油が真っ透明なのがわかりますね。
※潔白が証明されたとき。
ただし、両方とも、全く匂いはありません。
※米油も色がついてる割に全く匂わない。
※逆転の発想!?
※↑なんの逆。
とろみ加減も同じぐらい。
この時点では喧嘩両成敗。
※誰も喧嘩してないで。
※平和な油の世界やで。
ということで、味見してみました。

太白ごま油は、ご存じの通り無味無臭。
※ホンマに。どこまでも真っ白な「油」。

対して米油も、無味無臭。
※ただ素の油を味見するという苦い思い出が残っただけ。
※味あったやん。言うて。↑
強いて言うなら、米油にほんのり、本当にほんの〜り、香ばしい香りがするだけ。
※味わって探して探してやっと見つかる。ぐらいほんのり。
結果、太白ごま油と米油は性質も味もほぼ同じ。互換性が非常〜に高いということがわかりました。
レシピで「太白ごま油」と書かれてあるものを米油で代用しても、全く問題ありません。
※その逆もしかり。
※ただ、太白ごま油ないのに米油がある状況が稀なだけ。
ただし、スーパーで買うと、お値段は太白ごま油の方がちょっぴりお高め。
なので、割安な大容量の太白ごま油をストックしておいて、それが切れて急遽スーパーで買うなら、米油。
といった具合に、サブで使うことをおすすめします。
cotta ←さんのはボトルがかわいいのでおすすめ。↓
製菓用油脂 まとめ。
ぶっちゃけどんな油でも大体お菓子に使えます。
※使えるのは使える。
ただし、酸化しやすい油とそうでない油があるので、その種類を見分けて使い分けましょう。
迷ったら、ひとまずどんなお菓子にも使える太白ごま油でOKです。
太白ごま油が売ってなかったら、代用品としてベストなのは米油。
極力サラダ油の使用は避け、少し高くついても厳選して「やっぱ違うわ〜!」と思える美味しいお菓子を作りましょう。