簡単なようで実は一番難しい“基本のクッキー”。
焼き菓子で、一番手軽に作れる(家にある材料でなんとかできそう)お菓子代表、それが“クッキー”でしょう。
駄菓子菓子!
※はい。お菓子屋だけに。
本気で美味しいクッキーを作ろうと試みた方はもうお気付きかもしれませんが、そのシンプルなクッキーが、実は一番難しい。
私もその事に気付いたのは、本気で焼き菓子を作り始めた頃でした。
※それまで本気で作った事なかったもの。
※なんならナメてたもの。
※あのお菓子作りの基本的なやつでしょ?はいはい。みたいな。
※態度悪いぞ。↑
そもそも私の中で、手作りクッキーのイメージといえば、『固ったい粉の塊。』みたいな感じ。
※もっと言い方あったやろ。
※でも手作りのクッキーに感動した事ある人っている?
※大体スベってない?
※ありがとう。でも次はもういいかも・・・。って思った事ない?
でも、市販のクッキーは美味しいよね。
※有名店のクッキーとかね。
※そらそうやろ。
何をどうやったらそうなれるん・・・
※工場でしか出せん味なんか。
※個人の手作りで美味しいクッキーは無理ゲーか。
と思いながら数年
※見て見ぬフリをしていました。
※真摯に向き合え。
研究に研究を重ね、ついに自分で『こ、これはおいすぃ!』と言えるクッキーのレシピを発明いたしました!
※クッキーは発明じゃないよ。
※ずいぶん前からあったよ。
素材を厳選し、配合をこねくり回し、こ・・これは、アレじゃないのか?
※どれや。
もらった瞬間心の中で(あ、またこれや・・・)とちょっと残念な気持ちでしぶしぶお愛想で食べたら、「え!?何これ!?めっちゃ美味しいやん!」って感動するギャップクッキー!
※普通に『美味しいクッキー』でええやんか。
クッキーを笑う者はクッキーに泣く。
※え?
数々の焼き菓子を作ってきた私が、前回の検証を踏まえ作った“本当に美味しいクッキー”の全貌を、今日は公開します。
※お口に合わなかったらごめんなさいね。
※自信を持ちなさい。
ちなみにこのクッキー、なんとっ!焼成までに3日かかります。
※ここで心折れないでね。
※クッキーなんて手軽さがウリなのに3日もかかってゴメンね。
※でもCUIREのクッキーは通常、生地作って寝かせて→翌日形成→そのまた翌日焼成。の3日かかるよ。
※心して作ってね。心折れかけたら連絡して。w
【レシピ】本当に美味しい、基本のバタークッキー。
※材料のリンクを開くと、実際使った材料が見れます。
下準備
- バターを室温に戻しておく
- 卵を室温に戻しておく
手順
①ポマード状のバターに粉糖、塩、バニラオイルを入れなめらかなクリーム状になるまで撹拌する。
②卵を2~3回に分け入れ、混ぜる。
※少しずつ入れる事で分離するのを防ぎます。
※冬は卵が冷たいと分離しやすいため人肌程度に温めておくと◎。
※分離しそうだな・・・と思ったら粉類を大さじ1杯ほど先に入れてみてください。
※もはや手遅れになる事もありますが。w
③薄力粉とアーモンドプードルを粗めのザルでふるい入れ、ゴムベラで縦に切り込みを入れるようにサックリ混ぜる→ボウルを回転させて方向を変えまた縦に切る→を繰り返す。
※『ぐるぐる』混ぜない事。
※あと、『ネチネチ』こねるのも×。
※切るようにというより“斬る”ように。
※武士の心で。
粉気がなくなってひとまとまりになったらラップで包み、冷蔵庫で一晩寝かせる。
※坊やよいこだねんねしな。
④翌日生地を室温ちょい手前ぐらいまで柔らかくし、半分にカットしたらラップに包んで3mmのアクリルルーラーを使って薄く伸ばす。
※表面がシワにならないように気を付けてね。
※そのシワ、仕上がりに影響しますよ。
※穿いてますよ。
伸ばしたものをバットに乗せ、再び冷蔵庫で一晩寝かせる。
※二度寝。
※徹夜後。か。
※ほんでこの形は一体なに。
⑤強力粉をまぶした型でくり抜く。
冷蔵庫で一晩寝かせる。←ウソ。1時間ほど寝かせる。
※今回はショートスリーパー。
※冷えた状態から焼成した方が形がくっきりします。
※フォルムが薄らぼんやりしてるのも個人的には好きなのでそれでいい場合は冷やさなくても可。
※あと冬は室温が冷蔵庫なので冷やさなくても可。
⑥クッキングシートかシルパンに乗せて180℃に予熱したオーブンを160℃に下げて11分焼成する。
※11分は目安です。ご家庭のオーブンで様子を見ながら調整してください。
※ちなみに周りに薄っすら茶色い焼き色がついて真ん中が白っぽいぐらいがベスト。
クッキー絶景100選入り間違いなし。↓↓↓
出来上がりにテンションが上がる。
子供の七五三ぐらい写真撮る。
サクサクしていて、でもお口の中ではしっとり。
※ガリガリいわない。w
後味がモサモサしてなくてサッパリしている。
探ぜば見つかる程度の塩がボディブローのようにジワジワ効いてくる。
それらを確かめたくて、もう一枚・・・もう一枚・・・と止まらない美味しさ。
シンプルだけど、発酵バターの芳醇な香りと小麦粉の香りが鼻に抜け、そしてアクセントの塩がクセになる。
※アクセントだけに。
そんなマイ・ベストクッキーです。
本当に美味しいものには手間がかかる。
このように、シンプルで手軽に見えるお菓子も、実はとてつもない手間がかかっています。
逆に言うと、手間をかけた分だけお菓子は美味しくなります。
※めちゃくちゃ時間かけて、結果サクっと失敗する事もあるけどね。
※サクっとするのはクッキーだけにしよ。言うて。
その手間とこだわりを売るのがパティシエというお仕事だと私は思います。
※お菓子は手間とこだわりが詰まったひとつの作品。
※その手間を知れば美味しさも増すはず。
本物を味わってみたい方は、CUIREのオンラインショップで。
自力でどうにかして食べたい方はぜひご自宅で、“手作り”の枠を超えた“本気のクッキー”を作ってみてください。
※マジでガチで感動するから。
※↑古めのチャラ男。
そして、本気で作ったクッキーを誰かにプレゼントしてみてください。
※アイツら感動するぜマジで。
※↑古めのチャラ男だけど感動させ屋さん。か。
呪いのように「3日かかるねん。これ3日かかるねん。作るのに3日かかるねん。」て言いながら。
※クッキー以外嫌われろ。↑
※製菓材料、お道具はまとめてcotta ←がお得で便利です☆