ベーキングパウダーが足りない!と思った時のために。
材料を揃えて、型も準備して、さてこら薄力粉とベーキングパウダーを合わせておくか・・・
と思ったら、ベーキングパウダーが足りないかも!となった時。
※足りるか足りないか。ギリギリのスレスレの時。
※だからと言ってスーパーに買いに行く気力はない。
※って時、あるよね。
代用品を検索する前に、そもそもベーキングパウダーが足りないとどういう状態になるんだろう?と思って、今回の検証に至りました。
このブログをご覧の“お菓子作りリテラシー”が高いみなさんでも、ベーキングパウダーがいわゆる「ふくらし粉」である事ぐらいは知ってるけど、例えば1gの違いでどんだけ仕上がりが変わるのか?までは知らないはず。
※普通に知ってたらゴメン。
今回は、聞かれてもないのに、そのベーキングパウダーわずか「1g」の違いに焦点を当てて検証してみました。
※そんな情報探してる人、世界に一人ぐらいはいるはず。
※いたら連絡ください。
※重曹を送ります。
※↑敢えての。
ベーキングパウダーが足りない!となって慌てて代用品を探しているあなたに、この想いよ、届け。
ベーキングパウダーを入れ過ぎたor足りない時、どんな違いが出るのか?
そもそもベーキングパウダーとは何かというと、詳細は以下の記事を参考に読んでいただきたいのですが↓
※忙しくてそれどころじゃない方は読み飛ばしてくれてもええんやで。
※ざっくり解答は書いたから。
ベーキングパウダーは重曹が原料で、水分に反応して膨らみ、加熱でより膨張が加速する。
いわゆるふくらし粉ですね。
※それは知ってるってば。
ということは、ベーキングパウダーが少ないと、膨らみが少ない。というのは想像できると思います。
が、それだけじゃなかったんです。違いって。
ベーキングパウダー1gの違いをパウンドケーキで比較してみた。
同じ材料、同じ大きさ、同じ温度、同じ作り方で2本のパウンドケーキを焼いてみました。
※検証用やからミニやで。
1本はベーキングパウダー1g、もう1本は2g。
なんということでしょう。
※検証の匠。か。
左がベーキングパウダー1g、右がベーキングパウダー2gです。
割れ目の形はもとより、色が違うよね。
※ベーキングパウダーが多い方が焼き色が濃い。
これは、「重曹とベーキングパウダーの違い」の記事でも書いたのと同じく、ベーキングパウダーの量が多い=重曹の量が多い。となり、色が濃いめに仕上がるのですね。
割れ目の違いに関しては、横から見てみると理由がわかりやすい。↓
ベーキングパウダー1gの方は真ん中に集中したツンとした山形に、2gの方はなだらかな山形になっています。
※ツンと高さが出る方が、割れ目がくっきり出る。
でもって、トータルの高さは同じように見えますが、生地自体の膨らみ方は違っていて
型に沿って膨らんで部分だけで見ると、ベーキングパウダー1gの方は高さ3cm。
ベーキングパウダー2gの方は約4cmもあります。
※ベーキングパウダー1gの違いで高さが1cmも違う。
これはどういうことなのでしょう。
※いやそういうことなんやろう。
※つまり山形ではないけど、まんべんな生地が膨らんでいる。
膨らみに対しする生地の状態を見てみましょう。
ベーキングパウダー1gの方は、大きな気泡の少ない若干詰まった生地に。
ベーキングパウダー2gの方は、大きめの気泡が多いふんわりした生地になっています。
これが、食べた時にどういう違いが出るのか?食べ比べてみました。
ベーキングパウダー1gの方は、しっとりしてギュっと詰まった重みのある食感。そして香ばしさ◎。
ベーキングパウダー2gの方はふんわり軽く口溶けの良い食感。最後にしっとりさが来る。香ばしさは1gの方に比べると△。
以上、ざっくり表にまとめてみました。
BP 1g | BP 2g | |
色 | 薄い | 濃い |
高さ | 3cm | 4cm |
食感 | しっとり | ふんわり |
香ばしさ | 強い | 弱い |
この結果に対して、どうですか?思てたんと違う?それとも想像していた通り?
ちなみに私は「意外!」と思いました。
※結局どないやねん。
ベーキングパウダー1gの違い まとめ。
結果このような差が出ましたが、ベーキングパウダーが足りなかった時、1gでこれだけの違いが出るということを念頭に、それが許容範囲内なら減らしても大丈夫です。
※安心して。もう代用品を探し回らなくてもいいのよ。
逆に、増やして理想の仕上がりに近づけるのもよし。
パウンドケーキのレシピを見て、仕上がりの形や色・食感などをアレンジしたい時、ベーキングパウダーの量で調整するのもよし。
使い方は自分次第です。
※自由にのびのび作ればいいじゃん。
ちなみに、ミニパウンドは通常の17cmパウンド型の4割程度の大きさで作っているので、同じものを17cmのパウンド型で作る場合は、ベーキングパウダー1g=1.6g、ベーキングパウダー2g=3.2gを目安にして作ると、同じような仕上がりにできます。
こ、こんなことが知れたなんて・・な、なんてためになる記事なんだこれは・・・!と思っていただけると嬉しいです。
※そのために時間と労力と材料費をかけて書いています。
※ほめて欲しがりか。
ぜひ、ベーキングパウダーが足りなかった時や、パウンドケーキのアレンジの参考にしてみてください。
ラムフォード ベーキングパウダー 113g