パウンドケーキがパサパサするとお悩みの方へ。
わかります。パウンドケーキがパサパサ・・・
※通称:パウンドパッサー。
カットした切り口はモロモロ・・・
レシピ通りに作ったのに、味見すると口の中の全ての水分を奪われるほどのパサつき。
※水無しで食べられない系パウンドケーキ。
私も趣味で作っている頃は、何度もこの壁にぶち当たり、最終的に全てのパウンドケーキに「バナナを入れる」という策でごまかしていました。
※バナナオンリーパウンドケーキ。
駄菓子菓子!
それから数年かけて色んなレシピで作ってみて、何度も何度も何皮も作っていくうちに、パウンドケーキをしっとりさせるたくさんの技を発見しました。
※「何度」に紛れてそぉ〜っと「何皮」入れてみてんけど気付いてくれた?
今、このパウンドケーキパサパサの壁にぶつかっている方に贈る、「やってみなはれ。やってみなわからしまへんで。」のコツ5選です。
口の水分がなくなるその前に、ぜひお試しあれ。
パウンドケーキをしっとりさせるコツその① 材料はしっかり乳化させる。
まずは生地作りの観点から。材料は、加えるごとにしっかり“乳化”させること。
※牛乳入れんでも“乳化”やで〜。
逆に言うと、分離させない事。
お菓子作りにおける“乳化”とは、ざっくり言うと「水と油がなじんで一体化した状態」のこと。
※君達まとまってるね。の状態。
この乳化がうまくいかないと、“分離”になります。
バターに混ぜる卵が室温に戻ってなくて混ぜたら分離した。油になじみにくい材料を加えた。
などの理由があると、材料と材料がなじめずにモロモロしてしまう事件が発生します。
これが、焼き上がった時のパサつき、モロつきの原因。
※「モロつき」ってなんやねん。↑
※相撲の技。か。
分離を防ぐには、材料は全て室温に戻すこと。油となじみにくい材料を加える時は、後に混ぜる粉類を大さじ1杯程度一緒に混ぜること。で防ぐことができます。
混ぜた瞬間に分離を察知したら、即大さじ1杯の粉類を加えてごまかすこと。
※「へへへ。」言うて。
生地作りの段階では、これを気にしてみてください。
パウンドケーキをしっとりさせるコツその② 生地は練らない。
バターと卵を混ぜたら、いよいよ粉類を加えるよ。って時。
練ってませんか?
※寝てませんよ。
※じゃなくて。
パウンドケーキのレシピによく出てくる「さっくり混ぜる」や「切るように混ぜる」とは、縦に持ったゴムベラを生地に刺して、ボウルの底から上に向かってひっくり返すようなイメージ。
※それを粉気がなくなるまで繰り返す。
「練る」や「こねる」とは違うなじませ方なんです。
小麦粉を練ってしまうと、グルテンが出て生地が硬くなり、モロつきパサつきの原因となります。
※もう漫才コンビみたいになってるやん。
生地はさっくり混ぜる。粉気がなくなったらそれ以上混ぜ過ぎないこと。それを気にしながら生地を完成させましょう。
パウンドケーキをしっとりさせるコツその③ ケーキは包んで冷ます。
焼成したてのケーキは型から外し、まずは型紙に包んだ状態で冷まします。
焼成したてのケーキはアツアツの状態で、熱気ムンムン。
※武道館ライヴ。か。
冷める時に出る湯気とともに、ケーキの水分まで蒸発してしまいます。
それを防ぐため、焼きたてのケーキは型から外したら、型紙をつけたまま冷まします。
粗熱が取れて、“ほの温かい”程度まで冷めたら、ラップに包んで一晩おき、完全に冷まします。
※アツアツの状態でラップに包むと逃げてもいい熱気まで閉じ込めてしまうので、最初は型紙で。
ちなみにバターを使ったパウンドケーキは、バターがなじんだ翌日以降がしっとりします。
※基本的に食べ頃は翌日以降。
※切るのも翌日ね。
※食べてないけど切ってみた。とかやめてね。
焼きあがったパウンドケーキは、包んで一晩冷ます。が鉄則です。
パウンドケーキをしっとりさせるコツその④ シロップをうつ。
焼きたてのパウンドケーキのしっとりさを閉じ込めるために、ケーキ表面に“シロップや洋酒をうつ”という手もあります。
オーブンから取り出したアッツアツの状態のケーキを型から外し、型紙をめくって「ジュン、ジュワ〜」と音がするぐらい即シロップをうちます。
※それはホリケンさんのやつ。
こうする事で、飛んでいく水分にカバーをして、乾燥を防ぎます。
※私は主に洋酒でうちます。
※でも下戸です。
アツアツの状態でうたないと、シロップが染み込まないので、必ずアッツアツの状態でうつこと。
うったらすぐに型紙で包み直し、ほの温かい状態まで冷めたらラップして一晩冷ます。
即効性はありますが、シロップや洋酒がケーキの味に影響してしまうので、この技が使えるケーキは限られてきます。
そこはお好みで、バランス良く仕上げられるなら、使わない手はないですよ。
※天秤にかけられるシロップ達。
パウンドケーキをしっとりさせるコツその⑤ アーモンドプードルを入れる。
ちょっと反則技のような気もしないでもないですが、でも一番即効性があって、間違いない方法です。
※「間違いない!」で売れた芸人さんて誰やっけ?
アーモンドプードルを混ぜることで、その油脂がケーキをしっとりさせてくれます。
そして、アーモンドの香りが香ばしく、「お店のケーキみたい!」と大絶賛されます。
※人生が変わる魔法の粉説。
私もこのアーモンドプードルによって、パサつき寄りのホームメイド味から脱し、“プロ級”の称号を獲得したひとりです。
※アーモンドプードルに人生を変えてもらった人説。
私の人生を変えたアーモンドプードルについては、コチラでも詳しく解説しています。↓
※迷惑なほどアツく語っています。
最後はやっぱりコレに限る。
しっとりプロ級のパウンドケーキを目指して。
以上5つの技を試してみて、それでもパサつくようなら、バナナを入れてごまかしましょう。
※最後の知恵、バナナ。ってゆー。
じゃなくて。
以上の技を繰り返し繰り返し、練習してみてください。
生地もお道具と同じで、“仲良し”になれれば、その状態が何を訴えているのか?が手に取るようにわかるようになるんです。
※ホントに手に取ったらアカンよ。
※衛生面でアレやから。
焼き加減も同じ。焼成中の表面の焼き色によって、生地の中の状態まで把握できるようになります。
※透視。か。
パサつきがおさまらない時は、ぜひ生地の声に耳を澄ませて、しっとりするにはどうして欲しいのか?を生地本人に聞きましょう。そして考えましょう。
※そんなヤツおらんやろ。
練習はウソつかない。これはホント。
一緒にしっとりプロ級のパウンドケーキが作れるように、頑張りましょう。
型についても語っています。↓